私をヴェネチア・ビエンナーレに連れてって(仮)

展覧会の感想や気になったことを書き留めて、整理する場所として使います。

好きすぎて目に焼きつかない

私が東京の大学に進学したのは、ただ東京事変のライブに行きまくりたい(&あわよくばメンバーと街ですれ違ってお知り合いになり、自分も東京事変になりたい)という不純な動機からです。

それで早速1年生の夏休み、もう10年前にもなりますが、このライブを見に行きました。

 

youtu.be

 

会場は、東京ドームの近くだったと思います。
対バンにスクービードゥーZAZEN BOYSがいたこと、
2日間連続で行ったこと、
ピンク色のツアーTシャツを買ったこと、
前に立っていたスーパーロングヘアの女性の髪がふわふわとして肌にまとわりついて嫌だったこと、
近くにカップルがいて彼氏が彼女をがっちりガードして邪魔だったこと、
そして、これは夢なのだろうかと思いながら終始観ている実感がわかなかったこと、
などを覚えています。

肝心の曲については、Youtubeに幾つか上がっているからこんな感じだったなぁと思い出せるものの、もし何かの記録や手がかりがなかったら、何をどんな風に演奏したか、多分思い出せません。

展覧会などに行ってもそうなのですが、観たいと思って意気込んで行った展覧会ほど、観ているのに、観ていないような感覚になってしまいます。
この感覚はなんなのでしょう。
「ああ、私はついに来たんだ!目に焼き付けなければ!」と思えば思うほど、目に焼き付けなければ!と思ったことだけが強く記憶に残ってしまい、何をどう観てどう感じたかをいつも持ち帰ることができません。
それで最近は、気になった展覧会だったら、図録をなるべく買うようにして、家でゆっくり振り返れるようにしています。

多分、大好きなアーティストのライブや展覧会に行って、観ても観ていない感覚になってしまうのは、作品以外の情報が多すぎて、私の中でうまく処理できないからなんだと思います。
同じような感覚になる人は、どのくらいいるでしょうか。